■はじめに
国家プロジェクトである研究学園都市計画が順調に進み、近い将来に瑞霞諸島内の人口が増加=旅客数が増加することを見越して、事前に車両数を確保する必要から1800形・1900形電車が製造され、2005年に営業を開始しました。
1800形電車では瑞霞電鉄で初めての4両固定編成が登場しました。
■エクステリア
前面は1600形電車の流れを汲みブラックフェイスにしています。また、先頭部をFRP製として若干ながら軽量化を図っています。
側面は1600形・1700形電車が製造された頃より、更にステンレスの技術が進化したことで、ビート等を設けずとも車体強度が確保できるようになったためにビート等は省略しています。
側面窓は下方に開閉可能である大型の窓を採用しました。2列で1枚の大型窓にすることにより、車内からの眺望性を向上させています。但し、座席配置の都合により、1列で1枚の窓を採用している箇所がありますが、この窓も開閉可能です。
瑞霞電鉄では色を用いて種別を案内することから、種別表示器は従来の形式と同様の幕式表示器を採用しました。
行先表示器は3色LED表示器を採用しました。LED表示器を採用することにより、終着駅等における行先の変更が瞬時に行うことができるようになりました。
2000形電車が運行を開始したのち、1800形・1900形電車は2000形電車に合わせた塗色に変更されました。
前面部は大胆に濃紅を配し、アクセントとしまして扉部は黄色を配しました。ブラックフェイスは塗色変更前から変更することなく、そのまま使用しています。
側面部は側引戸に黄色を配し、乗降箇所が一目で分かるようになりました。また、窓下にも黄色を配してこちらはアクセントとしています。窓間には黒を配して連続窓風とすることにより、側面を引き締めると同時に一体感を演出しました。側面上下には濃紅を配し、各車両との連続感・一体感が感じられるようにしています。
乗務員室扉の窓にありました「乗務員室」の文字がありましたが、これを2000形電車と同一のピクトグラムに変更しました。
種別表示器は2000形と同様の多色LEDに変更されました。行先表示器は現在変更されておりませんが、経年劣化に伴って多色LEDに更新されるでしょう。
■インテリア
各車両、側引戸を車端に配した2ドアクロスシート車両です。車内の色は白を基調としています。
座席は小豆色の転換クロスシートを1600形電車と同様に採用しています。1800形・1850形はドア間12列、0800形はドア間13列、1900形はドア間11列の座席としています。
カーテンは1600形と同仕様である灰桜色の横引き式カーテンを採用しています。
■機器類
抵抗器が小型化され、屋根上のスペースが確保できたことにより、パンタグラフは1800形、1900形それぞれにシングルアーム式パンタグラフを2基搭載しています。なお、シングルアーム式パンタグラフは1800形・1900形電車より採用しています。
主制御装置は将来を見据えてIGBT-VVVF制御装置を搭載しました。粘着性能の向上、消費電力量の減少等が期待されております。
■性能
従来の車両と同様、営業時における最高速度は60 km/h、加速度は2.5 km/hです。その他特筆すべき事項はありません。
■おわりに
1600形・1700形電車で一度完成形となりましたが、1800形・1900形電車では、より発展させた車両としました。1600形・1700形電車と共に、今後の瑞霞電鉄における牽引役となってくれることを期待された車両です。
定員 |
1800形・1850形:各92人(座席48人+立席44人) 0800形:99人(座席52人+立席47人) 1900形:84人(座席44人+立席40人) |
連結面間距離 |
14 650 mm |
車体長 |
14 050 mm |
車体幅 |
2 750 mm |
車体高 |
4 000 mm |
台車中心間距離 |
8 650 mm |
固定軸距 |
2 000 mm |
主電動機 |
100 kW × 4 / 両 |
制御方式 |
IGBT-VVVFインバータ制御 |
加速度 |
2.5 ~ 2.8 km/h/s くらいの値をとると思われます.(未計算) |
減速度 |
5.0 km/h/s |
最高運転速度 |
60 km/h |
車体 |
ステンレス製 |