第2編 旅客営業


第9章 手回品

(手回品及び持込禁制品)

第121条 旅客は、次条(車内持込手回品の範囲)に規定するところにより、その携帯する物品を手回品として車内に持ち込むことができる。

ただし、次の各号の一に該当する物品は、車内に持込むことができない。

(一) 別表第四号に掲げるもの(以下「危険品」という。)及び他の旅客に危害を及ぼす恐れがあるもの。

(二) 刃物(他の旅客に危害を及ぼす恐れがないよう梱包されたものを除く。)

(三) 暖炉及び焜炉(乗車中に使用する恐れがないと認められるもの及び懐炉を除く。)

(四) 死体

(五) 動物(少数量の小鳥、小虫類、幼生雛及び魚介類で容器に入れたもの、次条第3項(車内持込手回品の範囲)の規定する身体障碍者補助犬若しくは盲導犬又は第123条第4項(車内持込手回品の範囲)の規定により持込みの承諾を受けた動物を除く。)

(六) 不潔又は臭気のため、他の旅客に迷惑をかける恐れがあるもの。

(七) 車両を破損する恐れがあるもの。

2 旅客は、別表第四号に掲げる適用除外の物品および前項第二号に定める適用除外の物品を手回品として車内に持込む場合は、不注意等により内容物が漏れ出ること等が無いよう措置するものとする。

3 旅客が、手回品中に危険品を収納している疑いがあるときは、その旅客の立ち合いを求め、手回品を点検することがある。

4 前項の規定により、手回品の内容の点検を求めた場合、これに応じない旅客は、前途の乗車をすることができない。

 ※参照 第11条の3

 

(車内持込手回品の範囲)

第122条 旅客は、列車の状況により、運輸上支障を生じる恐れがないと認められたときに限り、その重量が25キログラム以内のものを車内に2個まで持込むことができる。

2 旅客は、前項に規定する制限内であっても、自転車及びサーフボードについては、次の各号の一に該当する場合に限り、車内に持込むことができる。

(一) 軽車両であって、解体して専用の袋に収納したもの又は折畳式軽車両であって、折り畳んで専用の袋に収納したもの。

(二) サーフボードであって、専用の袋等に収納したもの。

3 旅客は、列車の状況により、運輸上支障を生ずる恐れがないと認められるときに限り、次の各号の一に該当する犬を車内に随伴させることができる。

(一) 身体障碍者補助犬法に規定する認定を受けた身体障碍者補助犬。ただし、同法に規定された表示を行い、旅客が身体障碍者補助犬認定証を所持する場合に限る。

(二) 道路交通法にいう政令で定める盲導犬。ただし、盲導犬がハーネス(引具)をつけ、旅客が盲導犬使用者証を所持している場合に限る。

4 旅客は、子犬、猫、鳩又はこれらに類する小動物(猛獣又は毒を持つ動物を除く。)であって、次の各号の一に該当するものは、第1項に規定する個数制限にかかわらず車内に持ち込むことができる。

(一) 容器に収納し、かつ、他の旅客に危害を及ぼし、又は迷惑をかける恐れがないと認められるもの。

(二) 容器に収納した重量が10キログラム以内のもの。

5 旅客が、自己の身の回り品として携帯する傘、杖、ハンドバッグ、ショルダーバッグ等は、第1項の規定する個数制限にかかわらず、これを車内に持ち込むことができる。

 ※参照 第11条の3

 

(持込禁制品または制限外手回品を持込んだ場合の処置)

第123条 旅客が、第121条第1項(手回品及び持込禁制品)ただし書きの規定により、車内の持ち込むことのできない物品または前条(車内持込手回品の範囲)に規定する持ち込み制限を超える物品を当社の承諾を受けないで車内に持ち込んだ場合は、旅客を最近の駅に下車させ、かつ、乗車券は第53条(乗車券が前途無効となる場合)の規定により、その後の乗車について無効として回収する。

 

(手回品の保管)

第124条 手回品は、旅客において保管の責任を負うものとする。